時間や場所の記憶を継承

環境と身体を元気にする。
家族や住まいの歴史や遺産を継承し、地域が培ってきた知恵や品位、素材を生かし、土地の自然と未来につなぐ新しい住まい空間をつくる。暮らしを成り立たせていた地域環境、住居の素材から構造や形態等、土地の風土と密接な関係があった住まいを、再評価する。
四つの再生住宅を例にする。築25年の丈六の家を除いて、どれも昭和初期建築の町屋や納屋が老朽化していた。伝統構法の知恵を引き継ぎ耐震補強する。住居の間取りに反映した封建的構造を解体しな
がら、生き生きした空間へと命を吹き込む。
これまで北側や裏側にあった食を中心とした日常空間を、一番居心地のよい場所に反転する。冬は日差しを受け暖かく、夏は涼しい風を通す。住まいから身近な木々や田畑へ、雨水や生活排水を浄化した水が潤す池やせせらぎのある庭へ、周りの街並みや山々の風景まで空間をつなげる。大きな広間が、家族の楽しい集いの場となる。