城郭建築
高知城を訪ねた。城塞は、その地域を統治する存在そのもので、軍事・防御と統治機能に知恵をいっぱい働かせつくられている。その土地の地形、地理や風土から生み出される独特な空間と、当時の優れた技術や建設力、城塞の仕掛けや空間的仕組みを読み取るのは楽しい。
遠く離れた国でも共通した空間的仕掛けが結構見出せる。ジャイプール、ファテプルシークリー、ゴルコンダをはじめ、インドあちこちの城塞を巡ったときを思い出す。命をかけて精魂込めてつくられたものは、時代や国、機能を超えて、人の営みと美を伝えてくれる。
穴太衆(あのうしゅう)による石垣と絶妙な城郭の配置
様々な防御的仕掛けが美しい空間をつくっている。
壁のない書院づくりの間
リズムをつくる階段広場
野面積みが美しい。高知は雨量が多いので、崩れにくく排水能力が高い積み方をしている。